性格
人生における不幸や痛みを、運が悪かったと受け止められる人がいるとしたら、それはある意味強さであって、ある意味逃げでもあると思う。
人のせいにできることは、がんがん、人のせいにする。
だって、誰かのせいであることを自分がわざわざ背負い込む必要もないわけであって。
ときどき、こういう人がいる。
明らかに他者のせいであるのに、「自分も○○ができていなかったので」とか言っている人。
こういうの、だめ。
本当にそういう気持ちになったのだとしても、そういう体でいこうというスタンスだとしても、どちらにしても、そういった発言にうえってなる。
人のせいにできないこと、ってなんだろう。
自分の性格とか、自分が今立っている所について、とか?
中には、子どもの頃に虐待されていて、だから大人になった今歪んだなにかを抱えている、って、そういう中村文則作品的なこともあるんだろうけどね。
性格は変えられないとか、性格は変えられなくても物事の受け止め方や捉え方は改められる、という話をよく聞く。
どの時点で、自分の性格というのが出来上がるんだろう。
変えられない、と言いつつも、歳をとるごとに少しずつ変わっていっているところもある気がする。
でも、きっと、人間のからだが代謝しているように、大枠の部分は変わらないまま、微妙に変化している、という感じなんだろうな。
寝て、起きた時の自分が、昨日までの自分と同じ自分であるという確信が持てない、というような文章が好きな小説の中にある。
持続したひとりの人間であるという確証が持てない、という、その感覚がたまらなく好き。
なぜかはわからないけど。